インカインチオイルは、南米のアマゾンの熱帯雨林に育つインカインチの緑色の種子から抽出されたオメガ3系のオイルです。
インカインチオイル最大の効能は、抗酸化作用が非常に高いビタミンEのγ-トコフェロールを豊富に含んでいるため、細胞レベルからのアンチエイジングに期待できること!
体に脂肪を溜まりにくくするので、ダイエット中にも最適なオイルです。
オメガ3系のオイルは、一般的に熱に弱く、酸化しやすいものが多い中、インカインチオイルは冷暗所管理で、多少の加熱もOKなので、普通のオイル感覚で扱えるのが魅力です。
料理にひとふりするだけでも、ぐんとコクが増します。
インカインチオイルにはいろんな呼び方がある
世界的によく呼ばれているのは「サチャインチオイル」ですが、日本では「グリーンナッツオイル」や「インカインチオイル」と呼ばれています。
サチャインチオイルの学名は、「プルケネティア」といいます。
インカインチオイルとは
インカインチオイルの原料は、サチャインチ種子油 100%。
サチャインチとは、南米ペルーのアマゾン熱帯雨林を原産地とする栄養が豊富な植物で、緑色をした星形の特徴的な形をした実をつけます。
日本では、岐阜県や石垣島でも栽培されています。
サチャインチは、南米でインカの時代から現在に至るまでアマゾン地域の先住民によって食べられてきた植物で、炒り豆として食べたり、生のままや炒った後に豆をすりつぶしてスープやサルサの素材として現地の食生活に欠かせないもの。
サチャインチは4~7個の房ができますが、その中のサヤをむき、さらに殻をむいて中のナッツを取り出し、そのナッツを搾ると、オイルになります。
グリーンナッツオイルと呼ばれることもあるように、ほのかにピーナッツに似て、コクのある味。
うっすら黄緑色でさらさらしています。
農薬を使わない方法で栽培されたインカインチナッツを使用していて、遺伝子組み換え原料や食品添加物は一切使用されていません。
オメガ3脂肪酸のα-リノレン酸を約55%、抗酸化のビタミンEも豊富に含んでいるのが特徴。
2006年頃から日本でも普及し始め、美容や健康に良い天然100%のオーガニックオイルとして度々雑誌で取り上げられるなど人気急上昇中!
また、インカインチオイルは、サチャインチの種子をコールドプレス(低温圧搾)で時間をかけて搾油した、エクストラバージン(一番搾り)オイル。
植物オイルを抽出する方法で代表的なのが、低温圧搾、高温圧搾、溶媒圧搾の3つ。
低温圧搾
果実や種子に熱を加えず圧を加えて搾り取る方法。酸化しにくいが、時間がかかるので大量生産しにくい。
高温圧搾
彩油効率を高めるために、果実や種子を高温で加熱して搾り取る方法。大量生産向きですが、加熱による酸化リスクが高い。
溶媒圧搾
高温圧搾で残った搾りかすを溶剤に溶かして抽出。何度も200度以上の高温にさらされるので、酸化は避けられない。
インカインチオイルの特徴
インカインチオイルは、大きく分けて3つの素晴らしい特徴があります。
α-リノレン酸が豊富
インカインチオイルは亜麻仁油同等のオメガ3が豊富。
インカインチオイルの脂質を構成する脂肪酸組成は、オメガ3不飽和脂肪酸(α-リノレン酸)が多く、約50%を占めていて、オメガ3の含有量としては、日本で現在手に入る植物由来のオイルの中で最も多い部類に入ります。
一方、オメガ6(リノール酸)の含有率は30~35%で、必須脂肪酸(オメガ3とオメガ6)が全体の80%以上と高い割合を占め、オメガ3とオメガ6がバランス良く含まれているのも特徴。
また、α-リノレン酸は脂肪と混じり合わずに分離するので、体内に溜まらず体脂肪になりにくい性質を持っており、まさに健康と美肌づくりのために欠かせないのがインカインチオイルです。
ビタミンEを高含有
α-リノレン酸の最大の弱点は酸化しやすいことでしたが、品質劣化を防ぐ、抗酸化力の高い天然ビタミンEが、100g中200mg以上含有されているので、フラックスオイル、エゴマ油、しそ油と比較すると、酸化防止剤など無添加でも酸化しにくく、新鮮な風味が長持ちします。
また、αトコフェロール(ビタミンEのひとつ)は、オリーブオイルや亜麻仁油の約2倍で、抗酸化力のあるγトコフェロール(ビタミンEのひとつ)は、オリーブオイルの約80倍、亜麻仁油の約2倍。
一般的に、オメガ3系オイルは酸化・劣化しやすいために加熱調理には不向きですが、サチャインチオイルは、γトコフェロールが大変豊富に含まれるため、5分程度であれば加熱調理も可能なオメガ3含有オイルです。
アミノ酸が豊富
インカインチ種子には、9種類の必須アミノ酸(イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプロファン、バリン、ヒスチジン)他、非必須アミノ酸も含まれています。
インカインチオイルの効果効能
マッサージオイルの代用もOKで、お肌に塗ると、抗酸化作用で、アンチエイジングに効果的。
透明感のある肌、にきびが出来にくい肌に。
オメガ3脂肪酸には炎症を抑える効果があり、花粉症やアトピー等のアレルギー症状に効果的。
継続的に摂取することで症状が緩和すると言われています。
インカインチオイルは、不妊治療中や妊娠中でも安心して摂取でき、産後うつの予防や離乳食期の赤ちゃんの湿疹にも効果があると注目されています。
良質なオイルを摂ることで脂肪燃焼作用があるのでダイエット中の方にもオススメ。
また、胃腸の調子を整え、便秘改善の効果にも期待できます。
血栓を解消し、血流を良くしてくれるので、動脈硬化や脳梗塞などの予防につながります。
血液の流れが良くなることで、冷え性や肩こり改善の効果にも期待できます。
豊富に含まれるビタミンEは、体内の活性酸素を除去し、血液をサラサラにするため、新陳代謝を促進します。
ガン予防などの症状への効果があり、生活習慣病を気にしている方にもオススメ。
インカインチオイルの使い方
酸化に強いため油の酸化臭がすることがなく、熱を加えても栄養素が壊れにくいため、加熱もOK。
そのまま生で飲む
毎日スプーン1杯程のインカインチオイルを生で飲むのはもちろん、スムージーや野菜ジュースに混ぜてもサラサラとしてるので気になりません。
スープやお味噌汁などにまぜてもおいしく食べれます。
成人女性は、1日小さじ1杯、男性は小さじ1杯半程度を目安に摂取するのがオススメ。
厚生労働省の「日本人の食事摂取量基準」では、たとえば18~49歳の女性では一日あたり2.2g以上のオメガ3を摂ることを理想としていますが、インカインチオイルには、α-リノレン酸(オメガ3)が50%以上も含まれているので、4g強(小さじ1杯が約5g)で理想の量を摂取することができるのです。
かけたりつけたりして食べる
フレッシュで軽やかな風味が最大限に引き出されるのはサラダやマリネなどの生食。
インカインチオイルをそのまま豆腐やサラダにかけて食べたり、手作りドレッシングのオイルにしてもOK。
バターの代わりにパンにつけるのもおススメです。
調理油として使う
亜麻仁油等と比較しても賞味期限が長く、亜麻仁油は生食だけで加熱は不可ですが、サラダだけでなくパスタや魚のソテー、炒め物等の加熱料理にも使えるところが人気の秘密で、炒め物にしても味が落ちません。
炒め物に使うオイルは、通常使っているサラダ油と同等の量でOKです。
加熱すると多少のオイルの酸化はありますが、オメガ3(α-リノレン酸)の含有率は、全体の55%から0.3%減るだけなので、加熱料理にも使える点を考えると、インカインチオイルの方が亜麻仁油より使い勝手はいいです。
保存方法
高温多湿の場所や直射日光があたる場所は避けて、冷暗所に保存しましょう。
開封後は冷蔵庫で保存して下さい。